維持会ニュース団員紹介コーナー(1998.9月号)より


橘谷英俊

1.氏名、2.パート、3.生年月日、4.入団して何年?、5.出身、6.職業・普段の顔、7.使用楽器、8.好きな曲・好きな演奏家、9.印象に残る新響の演奏・演奏会、10.新響に一言、11.維持会員の皆様に一言

1.橘谷英俊(きつや・ひでとし)
 珍しい姓ですが、もともとは「橘」だったものが、明治になった頃役人が間違えたのだそうです。

2.ヴァイオリン

3.昭和23年(1948年)4月25日(子年 牡牛座)A型

4.最初の入団は昭和46年で7年ほど在籍し、再入団は昭和58年という具合にキセルをしています。

5.秋田市生まれ。父の転勤で全国を転々とし4つの小学校、2つの中学校に通ったので、どこがふるさとなのかは良くわかりませんが、東京の都電沿線と長崎には特に愛着があります。オーケストラ関係は静岡大学管弦楽団出身。

6.弁理士という稼業をやっています。さすがに最近は便利屋とまちがう人はあまりいませんが、特許に関する弁護士のようなもので、特許庁(東京特許許可局ではありません)に対する手続きを依頼者に代わって行います。
 法律で定められた期限と依頼人の催促に追われるという精神衛生上まことに悪い状態にあるので、新響に来るとほっとします。なお、弁理士仲間でパテント四重奏団を結成してヴィオラパートを受け持っています。
 オペラ、歌舞伎、演劇も大好きです。ここ数年新宿区民オペラ等で全曲を演奏する機会も何度か経験しています。歌舞伎座や国立劇場が勤務先から近いせいもあって、この7年ほどほとんど全部の公演を見ており、最近は合宿でのコンパで演じたりしています。得意の出し物は「外郎(ういろう)売り」や「源氏店」。昔は「夢の遊眠社」の公演に良く行っていました。

7.ヴァイオリンはラベルが本物ならドイツMittenwaldのAegidius Klotz II(1790年代、有名なMatthius Klotzの孫に当たる人)です。音は結構気に入っているのですが、楽器屋さんの話ではかなりの安物だそうです。他に曲によっては新響でも人気のある陳 昌絃作の楽器を使うこともあります。
 室内楽はヴィオラを弾くことが多くなっていますが、旧東ドイツMarkneukirchenのEckart Richter(1973)です。入手当時は42cmの大きなサイズに苦労しましたが、最近良く鳴り出したようで今後が楽しみです。
 楽器は大好きなので、チェロ、コントラバス、ギター、三味線、二胡、フルート、ピッコロ、クラリネット、リコーダーなどで遊ぶこともあります。

8.演奏した曲はみんな好きになるので選択に困りますが、やはりブラームスの交響曲、管弦楽曲に止めを刺します。それと「春の祭典」。この曲のCDは30種類ほど持っています。
 普段聞く曲はクラシックに限らず、ハードロックと小室哲哉系の曲以外は何でも聞きますので、好きな演奏家を種々のジャンルから選ぶと、まず、ハイフェッツ、マイケル・レビン、ステファン・グラッペリの3人のヴァイオリニストとチェロのジャクリーヌ・デュプレははずせないところです。
 ピアノはサンソン・フランソワとマルタ・アルヘリチ、声ではマリア・カラス、アニタ・オディ、ユーミン(全CDを持っています)、シンガーズ・アンリミテッド、トランペットのクリフォード・ブラウン、ホルンのデニス・ブレイン、サロード(インドの弦楽器)のアリ・アクバル・カーンなどは特に好きです。指揮は標準的な演奏をしない人に興味を持っており、チェリビダッケ、ヘルマン・シェルヘン、ストコフスキー、ゴロワノフなどはいつ聞いてもおもしろいと思います。

9.非常に個人的な事情になりますが、1983年再入団後の第99回演奏会直前に肝炎で入院してしまい、復帰したのが第101回の「復活」でした。復帰できた喜び以外にも、山田一雄先生の棒に始めて触れることができたこと、東京文化会館で多数の立ち見がでたことなどが記憶に残っています。1975年のストラビンスキー3部作一挙上演はエポックメイキングな出来事でした。1993年のベルリンのフィルハーモニーでの演奏会では拍手による空気の圧力を感じました。最近は印象的な演奏会がたくさんありますが、1996年のワルキューレ第1幕と本年のマーラーの6番の2つの演奏会は大変な練習が報われた良い演奏だったと思います。

10.年4回の演奏会を目的と企画をもって計画し、そのために全団員の真摯な努力が期待されるという新響の基本理念は故芥川先生が提唱され、指導されたことでした。現在の新響の着実な発展を思うにつけ、芥川先生の先見の明には関心します。是非目標(演奏レベル、充実した練習、聴衆動員等)をさらに高くして、更なる飛躍をしたいものです。

11.新響は多少のミスがあってもこれを上回る感動的な演奏で満足度が高いという友人の批評がありますが、是非お誘いあわせの上おいでくださり、一人でも感動を共有していただける方を増やしていただければ幸いです。


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