第186回演奏会のご案内


オフチニコフ - 新響 - ラフマニノフへの期待

 ロシアのピアニスト、ウラジーミル・オフチニコフは、新響と共演を重ねるたびに聴衆のみならず団員に大きな感動を与えています。モントリオール国際コンクール第2位(1980)、チャイコフスキー国際コンクール最高位(1982)、リーズ国際コンクール優勝(1987)に輝き、世界各国で絶賛を浴びる彼の演奏は、ダイナミックなフォルテ、優美で繊細なピアニシモ、「ピアノは歌う楽器」であることをまさしく具現化しています。
 ラフマニノフが自らの技量を最大限まで発揮できるように作曲したピアノ協奏曲第3番は、1996年映画「シャイン」によって広く知れ渡りました。スケールの大きさ、ドラマティックな面、超絶技巧度などで群を抜いた難曲であり、古今東西のピアノ協奏曲の最高傑作のひとつです。オフチニコフ氏の演奏にご期待ください。

渡邉康雄 - 新響 - シベリウスの出会い

 シベリウスの創作活動の最後の時期に作曲された交響曲第7番と交響詩「タピオラ」は、凝縮された内容と高い完成度を持ち、壮大なスケールと神秘性に満ちた傑作です。
 渡邉氏は、フィンランドとの関わりもさることながら、より普遍的な事象を深く表現した芸術作品として、心からの共感を持ってシベリウスを指揮できる音楽家の一人です。かけがえのない音楽的体験が楽しみです。

渡邉康雄 - 新響 - オフチニコフの三位一体

 渡邉氏とオフチニコフ氏は、ピアノニストとしての名声、くらしき作陽大学の教授、そして音楽と人柄の大きさ・深さなど、共通な要素が多く、新響は深い解釈と音楽性に満ちた両氏とのコラボレーションを通して、壮大かつ内容の深い3曲を共感をもって演奏する喜びを皆様と共有したいと願っています。ご来場をお待ちしております。

新交響楽団のプロフィル
 新交響楽団は1956年に創立されたアマチュアオーケストラです。音楽監督・故芥川也寸志の指導のもとに旧ソ連演奏旅行、ストラヴィンスキー・バレエ三部作一挙上演、10年におよぶ日本の交響作品展(1976年にサントリー音楽賞を受賞)ショスタコーヴィチ交響曲第4番日本初演など意欲的な活動を行ってきました。またマーラーの交響曲全曲シリーズ(故山田一雄指揮)、現代の交響作品展'91、'92および1993年9月にはベルリン芸術週間(故石井眞木指揮)、ワーグナー「ワルキューレ」演奏会形式公演(飯守泰次郎指揮)、バルトーク「中国の不思議な役人」復刻版全曲演奏、2002年伊福部昭米寿記念演奏会(故石井眞木指揮)など、積極的かつ幅広い活動を展開しています。近年はロシア極東交響楽団芸術監督ヴィクトル・ティーツ、モスクワ音楽院特認教授ウラジーミル・オフチニコフとの共演など、海外の芸術家との交流にも取り組んでいます。

第186回演奏会(2004年7月4日)ちらしより


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